生活期リハビリテーションの現場では、その人の凄さを感じる場面が多々あります。

そんな場面の1つを紹介します。

 

訪問リハビリテーションを利用している方のなかに、元々職人さんとして長く働いていた方がいらっしゃいます。脳出血後遺症があります。

訪問リハビリテーションでは、屋外歩行練習をしており、自炊の練習も課題として挙がっています。「もう一度仕事がしたいな」とお話しされる一方で、「まだまだ体力的にちょっと無理だね」と弱気な発言も聞かれていました。


そうしたなか、先日、訪問リハビリテーションに伺った際に「仕事場の整理を一緒にしてみますか?」とたずねてみたところ、「そうだね」とうなずかれました。

仕事場には材料や道具が山のように積み重なっていましたが、

「これはなんですか?」「これはどうやって使うんですか?」と一つひとつ伺うと、「これはこうやって使うんだよ」と目の前で使ってみせてくれ、教えてくれました。

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リハビリテーションの時間が終わる頃は目がキラキラとしていて、その眼力の強さにとても驚かされました。


生活期リハビリテーションの現場では、その人らしい主体的な活動をサポートすることによって、前へ踏み出していける原動力になることがあると感じています。

森山リハビリテーションクリニック 介護事業部 理学療法士 吉野順也