平成30年度 福祉用具プランナー管理指導者養成研修【車いすシーティングコース】の
「健康のとらえ方と一般臨床医学の概要」の講義を担当させていただきました。
福祉用具プランナーの上級資格である、管理指導者を目指す方々の研修でしたので、参加者の方はその道で豊富な経験のある方々でした。
ベースの資格としては、福祉用具専門相談員、ケアマネージャー、理学療法士、作業療法士、介護福祉士などを複数お持ちの方が参加されていました。
この資格を取得するには、なんと、約200時間の研修を受けなければならず、最短でも2カ年かかります。
講義を受ける方々の熱い気持ちが伝わってきて、私も準備してきたものをさらに熱い気持ちで講義しました。
テクノエイド協会のホームページより(抜粋)
福祉用具プランナー管理指導者とは、公益財団法人テクノエイド協会で、
平成9年より養成してきた福祉用具プランナーの上級的位置づけとして、
(1)福祉用具プランナーのさらなる質の向上
(2)福祉用具プランナー研修の指導者(講師)養成
(3)福祉用具レンタル事業者等の管理者養成
を目的として、
福祉用具関連事業者として活動している福祉用具プランナーを対象とした、福祉用具プランナー管理指導者養成研修を公益財団法人テクノエイド協会にて実施します。
最短2 カ年で福祉用具プランナー管理指導者を取得することができます。起居移乗コース 座学・演習実技 48.0 時間
車いすシーティングコース 座学・演習実技 49.5 時間
福祉用具工学コース 座学・演習実技 51.0 時間
管理・指導コース 座学・演習実技 54.0 時間
合計 202.5 時間
以下の通りに講義の目標が設定されており、太字の部分を中心に講義させていただきました。
この講義の一般目標(GIO)は、
多職種協働(IPW;Interprofessional Work)に必要となる
医学に関する知識,共通言語を理解する.
医学モデルと社会モデルによる障害のとらえ方を踏まえた上で,
特に医学モデルの側面からみた障害のとらえ方を理解する.あわせてリハビリテーションの概要と
保健医療サービスにおける専門職の役割を理解し,
その連携のあり方を理解する.
学習目標・行動目標 (SBO)は、
心身機能と身体構造及びさまざまな疾病や障害の概要について,
人の成長・発達や日常生活との関係を踏まえて理解する.国際生活機能分類(ICF)の基本的考え方と概要を理解し,
医学モデルと社会モデルによる障害のとらえ方を理解する.リハビリテーションの概要と
保健医療サービスにおける専門職の役割を理解する.保健医療サービスにおける専門職との連携・協働のあり方を理解する.
骨・関節や筋,神経,傷病名,リハビリテーション関連用語など
については英語及び略語を習得する.
「医学モデルと社会モデルによる障害のとらえ方」や、「リハビリテーション医療」「長期的な回復を促す主体性」などについて多職種協働の視点を交えて講義しました。
講義の後は、日ごろ臨床現場で実践されている方々からの深い洞察に富んだ質問が数多く挙がり、
「現場で困っていること」「それをどういう方向付けで解決していくか」
「障害のある方の生活をより良い方向へ向けていくには専門職はどうかかわるべきか?」
などについて、熱い討論になり、私にとってもためになり、貴重な楽しい時間を過ごせました。
ありがとうございました。
森山リハビリテーションクリニック院長 和田真一