品川区軽度認知症支援プログラム作成委員会
・検討委員会において、

通所介護事業所(以下デイサービス)
向けのプログラム
作成から実施・普及にいたるお手伝いを、

20186月よりさせていただいています。


品川区高齢福祉課認知症対策係主催の
事業説明会に参加してきました。


【品川区の現状】

高齢社会化まっしぐらの日本では、
認知症の方の人数の増えることが予想されており、
品川区も例外ではなく、
「認知症の方への対応をどうしていくか?」
が予防も含めて必要に迫られる中、
デイサービスの役割は
ますます大きくなっていくと考えられます。


【プログラム作成委員会】

プログラム作成委員会は、
ケアマネージャーさん、デイサービスの施設長さん、
看護師さん、PTOTST
検討委員会では、そこに
医師、歯科医師、薬剤師など
多職種が集まり、
グループワークでプログラム作りをしてきました。


共通方針として

「認知症の御本人が、
 通所介護事業所に目的を持って通う
 ことができ、
 その人らしく過ごせる居心地のよい場所
 とする

が掲げられ、
その共通方針に沿ってプログラムを考えました。

プログラム案は、
活発な話し合いの元、

自己肯定感や達成感が持てるものであったり、
楽しいと感じられるものであったり、
役割が持てるものであったりと
バラエティーに富んだものになりました。


【デイサービスでの口腔体操の現状―言語聴覚士の視点】

グループワークで話しを進めていく中で、
食事と嚥下機能維持は

  • どこのデイサービスでも大切だと考えられている
  • 「パタカラ体操」などは毎日行われている
しかし、
提供する介護職で、その効果や意味を
理解して提供していることは少なく、
  • 「早口言葉大会」になってしまっている
  • 介入が本当に必要な方は参加が難しい
などの現状があることを知りました。


【共通体操プログラム作成へ】

介護職が提供することが多い
集団での椅子体操や口腔体操ですが、
提供する側が
その「意味や効果を知っている」
ということは大切な事であり、
共通の型みたいなものがあった方が
その質が担保できる
という事で意見がまとまりました。

そこで、
リハビリテーション職種が集まって、
デイサービスで日常行われることが多い、
椅子体操、口腔体操等を
その意味と合わせて
プログラム案を作成することになりました。


私は言語聴覚士として、
口腔体操プログラム案をその意味とともに作成し、

数回のミーティングを経て
共通体操プログラムが完成しました。


【プログラムの今後】

今後は、プログラム実施にあたり、
数回の研修が行われる予定です。

その研修にも関わらせていただくことになっています。


【リハビリテーション専門職として】

医療保険分野でも、介護保険分野でも、
リハビリテーション専門職が
直接利用者さんに関わる時間は限られています。


デイサービスにおいて、
自主トレーニングの獲得が難しい軽度認知症高齢者へ
日常的に適切な運動プログラムが提供される意味は
大きいと考えます。


そのために、
専門職として少しでもお力になれたら
本当に幸せなことだと思っています。

森山リハビリテーションクリニック 介護事業部長 言語聴覚士 渋谷理恵