医院にみえる患者さんはご高齢の方が多く、毎日患者さんに接していますと

「あれ?いつも見えている人が最近見えなくなったけど、どうしているかしら?」

と、思うことが時々あります。


入職した頃に70代の人であっても、いつのまにか年月を重ねて80代後半から90代になっています。身体機能が衰え、今までは一人で歩いてこられていた人も、今では家族の人に連れられてくるようになり、
「月に一度しかこられなくなったのよ」
と話される人もおります。


家族の人の協力があって病院に来られている人はまだ幸せなことだと思っています。

ご高齢で一人暮らしであったり、子どもたちが遠くに住んでいたりすると、今までのように通院できなくなったり、家にいても話す相手もいないという現実もみられます。


反対に一人暮らしであってもお元気で医院に来て
「他の患者さんや看護師さんたちと話しするのが楽しみだし、元気もらえるのよ」
と話す人もいます。

私たち医療従事者も患者さんから元気をもらうことや、また人生の先輩としていろいろ教えてもらうこともあります。


以前、患者さんでお元気な頃に俳句を書かれていた人がいまして、その書いた俳句をもらったことがありました。
その中に書かれている短い言葉の中にもよく私たちのことを観察しているなあと感じさせられました。

自分たちの態度、行動はこんなふうに患者さんにうつっているのかと再確認した思い出があります。


患者さんにとって医院に来て、先生と会い診察してもらうことで安心し、また私たち医療従事者と話したりすることで、精神的にも支えになっているなと感じることがあります。

これからも患者さんや家族に寄り添いサポートし、信頼関係を大切にし、安心して治療がうけられるような地域に根ざした医院にしていけたらと思っております。

 

森山医院 看護師長 佐々木
2019年10月9日公開
2021年7月26日更新