公益社団法人
東京都理学療法士協会
品川支部事業として、
一般公開講座を開催しました。


2020年2月8日(土)
会場:NTT東日本関東病院

テーマ:最後まで自分らしく生きるために

   〜「私の生き方連絡ノート」ではじめる人生会議〜

講師:渡辺敏恵先生 

   自分らしい「生き」「死に」を考える会代表 

   東京女子医科大学第一内科非常勤講師

をお迎えして講演をしていただきました。

 

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名もの地域の方々にお集まりいただき、
大盛況でした。


もしもの時に、
あなたは
「どんな医療やケアを受けたいですか?」

「もしもの話なんて縁起でもない」
と思っていませんか?


誰もが迎えるその時のことを、
元気なうちから考えることが
自分らしく生きる事にもつながります。


あなたも周りの人たちと、
もしもの話をしておくことがどんなに大切か、
どう話し合うのが望ましいのか?


あなたの人生をあなたらしく生き抜くために・・・。

 

最近、
アドバンスケアプランニングについて
触れる機会は増えて来ましたが、
講演の中には、
心に残るキーワードが数々ありました。


人間は
死亡率100%です。
誰しもに、いずれ訪れる事です。

今まで、「死」について話す事はタブーとされがちでしたが、
本当にそれで良いのか考えさせられました。


特に日本の高齢者の多くは、
自分に施される医療の大事な選択を、
子供や家族に委ねてしまっているのが現状
だそうです。

子供の立場からすると大変な責任を背負う事になります。
ここで親の考えがわからなければ、
「できる限りのことをやってください」
と言うしかなく、
そのような選択の仕方は
「本当に親が望んだ事だったのか?」
永遠に疑問になりますし、後悔が残りやすいです。

最期のときに、
どんな治療を行い、
どんな治療を避け、
何を大切にして過ごしたいか

「本人の意思」が何より重要になります。

そして
その意思を医療に反映させるためにも、
本人と家族、医療者、介護職までがじっくり話し合い、
共有することが必要となります。

おそらくその意思は、
元気な時と具合が悪くなった時では変わってくるため、
この話し合いは、
必要が迫ってからではなく、
元気なうちから始めるのが大事

という事を学びました。


早速、
両親用に「私の生き方連絡ノート」を購入しました。
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しかし、この話をどのように両親にもっていくか
非常に悩みました。

案の定、父親は
「まだそんな年じゃない!」
というような顔をしていましたが、
私自身にもいつかやってくる
「死ぬまで生きること」のために、
「色々な事をどう考えていくのか、生き様やお手本を見せてよ」
と言うと、
少しその気になり、
ノートをペラペラとめくっていました。

まずは、大切な近しい人と
これらの事を話しあえるきっかけになれば良いなと思います。


森山リハビリテーションクリニック 理学療法士 田中香澄