LSA(Life Space Assessment)は、生活期リハビリテーションなどで使用が広がりつつある指標です。 日常生活の中で「遠くへ行くほど」「頻度が多いほど」「補装具・介助が無いほど」高得点になります。 生活期では、活動・参加の拡大を目指すことが多く、指標として目標に合
生活期リハビリテーション
リハビリテーション科専門医が地域医療に携わるわけ 品川区
リハビリテーション科の医師はジェネラリストなので、患者さんの地域での困りごとをアセスメントし、マネジメントすることができます。地域の患者さんに足りないものを常に考え、それを提供する、あるいはマネジメントできる医師でありたいと思っています。私は心臓血管外科
通所リハビリテーション(デイケア)の修了の進め方
通所リハビリテーション(デイケア)にも、目標に合わせた修了(卒業)があります。 通所リハビリテーションへ通うことを目的化せず、修了しても、ご本人なりの活動的な生活を継続していけることを目指します。 【デイケア修了の問題点と進め方】 全国デイケア協会の報告では
通所リハビリテーションの適応 どのような方に適しているのか
森山リハビリテーションクリニックで提供しているリハビリテーションの適応をどのように考えているのかお伝えいたします。今回は「通所リハビリテーション」についてです。リハビリテーション医療は、機能の回復を図り、障害を克服するというだけでなく、「活動を育む」とい
デイケアとデイサービスの違い ーそのマネジメント
「デイケアとデイサービスは何が違うんですか?」よく混同されることが多いと思われます。 デイケアは「通所リハビリテーション」デイサービスは「通所介護」制度的に人員基準や設備基準などが異なることは当然です。ここでは主に目的とマネジメント(だれがマネジメント役
誤嚥性肺炎後の経口摂取再開 どのように多職種協働のチームで進めるか?
日本生活期リハビリテーション医学会の「生活期リハビリテーション医療にかかわる医師のための研修会」の中で「リハビリテーション医療に必要な併存疾患の管理」の講義を担当しました。 Zoomで講義のあと、メールで質問をいただきました。質問は、誤嚥性肺炎後の経口摂取再
断ち切りたい誤嚥性肺炎悪化サイクル
肺炎で亡くなる方は依然多いです。高齢者人口の増加で誤嚥性肺炎が増えているとされています。日本の22病院の多施設共同研究では、誤嚥性肺炎は、70歳以上の肺炎の約80%、90歳以上では90%以上を占めるとされています。 高齢者や脳卒中患者では、唾液などの不顕性誤嚥による
健康寿命は伸ばすだけではありません 健康寿命は可逆的
「健康寿命が来た後、生物的な寿命が来るまでの間は、日常生活に何らかの制限がある『不健康な状態』で生きる」という文脈で、「健康寿命」という言葉が使われがちです。 この「健康寿命」は以下で示す非常に簡単な質問で判断されるので、同じ人でもその時点の状態によって
フレイルの3要素の関係性を考慮したリハビリテーション
フレイルは以下の図のように3つの要素から成り立っていることを念頭に置くことが重要です。 「身体的フレイル」は、筋力の低下により歩行やバランスに障害が生じ、転倒しやすい状態となるとされています。以前ご紹介したサルコペニアや、ロコモティブシンドロームも身体的フ
有床診療所 リハビリテーション科 入院の適応
品川区にある当院で提供しているリハビリテーションは4種類あります。「どのような考え方でそれぞれの適応を考えているのか?」についてお話します。今回は「入院リハビリテーション」についてです。リハビリテーション医療は「機能の回復を図る」「障害を克服する」というだ
立位・歩行の評価 SPPB (Short Physical Performance Battery)
私は評価の際、何かひとつでも患者さんへわかりやすい指標の提示をすることを普段意識しています。 以前、「青信号を安全に渡りきる指標」として「歩行速度1m/秒」を基準にしていることをブログ記事「歩行速度の計測」に書きました。 その後、2019年に改訂されたAWGSによ
「音楽療法」音楽のチカラ〜品川区難病療養教室〜
難病療養教室「音楽療法」が品川区大井保健センターにおいて開催されました。私は言語聴覚士ですが、元々は音楽大学で声楽を学んでいたということもあり、縁あって講師を務めさせていただきました。 パーキンソン病の方とそのご家族が参加され、保健師さん、看護師さんにサ
通所リハビリテーション(デイケア)での 言語聴覚士(ST)の役割りは?
通所リハビリテーション(デイケア)のイメージとして、集団でおこなう体操や歩行練習などの身体機能面のリハビリテーションが想像しやすいのではないかと思います。そんな通所リハビリテーションで「言語聴覚士(ST)はいったい何をしているのか?」言語聴覚士の関わり・役割り
パーキンソン病の在宅ボツリヌス療法 訪問リハビリテーションで歩行能力向上
パーキンソン病のAさんは、X-2年夏から当クリニックの訪問リハビリテーション(PT, ST:週1回60分ずつ) を利用されていました。 そんな中、X年5月自宅玄関部分で転倒し、左大腿骨頸部骨折で緊急入院され、人工骨頭置換術を施行後、リハビリテーション目的で、当クリニックに
ボツリヌス療法の適応ってなんですか?
当院では「上下肢の痙縮」に対するボツリヌス療法をおこなっています。痙縮は、脳卒中や脊髄損傷の後遺症で、自分の意志とは関係なく筋緊張が高まってしまう症状です。以前、医療関連の広告会社さんからボツリヌス療法についての質問・取材を受けた際に、以下のような質問を