高齢者人口の増加で誤嚥性肺炎が増えているとされています。
日本の22病院の多施設共同研究では、誤嚥性肺炎は、70歳以上の肺炎の約80%、90歳以上では90%以上を占めるとされています。
高齢者や脳卒中患者では、唾液などの不顕性誤嚥によるものが多いとされています。
肺炎の既往のある高齢者では、夜間、眠っている間に、唾液が肺に入っている人の割合が高いことが報告されています。
ですので、肺炎の起炎菌は口腔内常在菌が主となります。
誤嚥性肺炎には、以下のような悪くなっていく流れが考えられます
【悪化のパターン】
(オーラルフレイルの概念は参考になります。
平野 浩彦:オーラルフレイルの概念.日老医誌 2016;53:327-333)
手を付けないと、以下のサイクルで悪化していきます。
まず、このサイクルに入りかかっている、または、このサイクルに入っていることに
誰かが気づくことから始まります。
気づいたら多職種で連携して、悪循環を断ち切る対応を考えて、実践していくことが重要だと考えています。
「誤嚥性肺炎後 嚥下機能改善するには?」で対応方法をお伝えします。
少ない努力で多くのエネルギー摂取をする工夫も紹介しています。
森山リハビリテーションクリニック 院長 和田真一
2019年2月4日公開
2022年2月7日再更新