どのように考えているのかお伝えいたします。
今回は「通所リハビリテーション」についてです。
リハビリテーション医療は、機能の回復を図り、障害を克服するというだけでなく、
「活動を育む」という視点に立ち、生活をより良くする医療です。
患者さんを包括的に評価して、リハビリテーションアプローチとして何ができるかを考え、
どのリハビリテーションが適切かを検討します。
当院の通所リハビリテーションは短時間型(70分)です。
要介護もしくは要支援の認定を受けている方の中で、練習の際に動作の確認や指導を要し、生活の場ではない「外出先」でおこなう集団的な練習が有効であると見込まれる状態の方が対象になります。
デイサービスとは異なり、居宅の要介護者であれば誰でも利用できるわけではなく、居宅の要介護者のうち「医師が必要性を検討し、適応があると認めた人に限る」ことが特徴です。
ある程度生活の場では動けていても、生活の場ではない「外出先」に「出たくない」
と考えてしまう状態にある方がいます。
「転ぶのがこわい」「面倒くさい」
「疲れてしまう」「家の方が気楽」
などの理由から行動範囲が狭くなることで、さらなる機能低下・能力低下が危惧されます。
また、家では「マイペース」で、訪問リハビリテーションは拒否的な方もおられます。
当院の短時間デイケアは1回70分間で、時間的には外来リハビリテーションと同様の拘束時間になると思われます。
また、スタッフが送迎をすることが可能です。
「1回に1時間程度の拘束時間」
「送迎がある」
これらによって「出たくない」方の心理的ハードルがやや低くなるのではないかと思われます。
通所リハビリテーションにも、目標に合わせた卒業(修了)があります。
セルフメンテナンスを習得して修了することが望ましい場合は、個別のセルフメンテナンス指導をおこなうこともあります。
当院での通所リハビリテーションを機に「活動の幅を拡げた生活」や「落ち着いた生活」を送っていけるように、状況によって適切な活動へとつなげていくサポートもいたします。
当院を修了しても、ご本人なりの活動的な生活を継続していけること
を目指しています。
森山リハビリテーションクリニック院長 和田真一
2019年3月31日公開
2022年4月25日更新